2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

パルス

黒沢清の『回路』のリメイク。単なる二流の侵略ホラーになっちゃってます。『回路』の魅力は「幽霊がネットを介して現実を浸食し始める」というメインストーリーからこぼれ落ちた「余剰」の部分にこそあると思うんだけど、アメリカ人には理解できなかったん…

地球外生命体捕獲

端的に説明すると「『スリーパーズ』宇宙人版」。つまり子供の頃にいたずらされたのが悪徳看守じゃなくて宇宙人だった、という話なのである。で、成長した主人公たちは復讐のために憎い宇宙人を捕まえることに、ついに成功する。 しかし、捕まえたはいいが、…

アイ・アム・レジェンド

ウィル・スミスがダメな人には絶対向いてないことは確実。だって大部分、ウィル・スミスしか出てこないから。 別にウィル・スミスはどうでもいいという人にとっては単なる凡作。 結論としてはウィル・スミスが大好きな人にしかお勧めしません。 (白)

アポカリプト

DVDにて鑑賞。いまや残酷描写には定評のあるメル・ギブが今回も思う存分、その腕を振るいまくった快作。こんなに生首がゴロゴロ転がる映画は初めて観ました。 物語自体は単純明快。古代のマヤ帝国に生け贄として捕まった青年が、脱走に成功。故郷の森を目…

4分間のピアニスト

なんと現代ドイツに『あしたのジョー』が転生した! 「ジョー」にあたるのは、ちょっと凶暴なのが玉にキズの天才ピアニスト少女囚ジェニー。「丹下段平」は、ナチスがらみの暗い過去を持つピアノ教師の婆さん。 この二人が、刑務所を舞台にお互いのエゴをぶ…

俺たちフィギュアスケーター

不祥事を起こして、男子シングル部門に出場できなくなった二人のスケーター(ウィル・フェレル&ジョン・ヘダー)が「ペアなら出場できる!」という話に飛びついたところから始まるドタバタコメディー。フィギュアスケート関係者が観たら、マジで激怒するの…

再会の街で

事件や事故で家族を失ったばかりの人に向かって「今のお気持ちは?」というようなコメントを求める奴には「答える代わりにお前の左右どちらかの眼球をよこせ」と『ソウ』シリーズの「ジグソウ」ばりの要求をして当然だと思ってますが、何か? 最愛の人を突然…

AVP2 エイリアンズVS.プレデター

前作のラストシーンの直後から物語は始まる。 プレデターに寄生したエイリアンが、あっという間に成長。プレデターの宇宙船内で暴れ回った結果、アメリカのとある田舎町の近くに宇宙船が墜落。ここまでで体感時間的には30秒(笑)。あとは皆さんのご想像通り…

ベオウルフ/呪われし勇者(デジタル3−Dシネマ)

何やらスゴイらしいという評判を聞いて、とりあえず新宿バルト9にて鑑賞。 まず入場すると、ごく普通のサングラスみたいなものを手渡された。今はもう、あの赤と青のフィルムが付いた「3Dメガネ」なんか使わなくても飛び出して見えるということらしい。 …

追悼のざわめき(デジタル・リマスター版)

僕がまだ現在よりももっとアホだった頃、今は亡き中野武蔵野ホールで、初めてこの作品を観た。 確か夏だった。狭い場内は満席で、仕方なく立ち見で観た。だからかもしれないが、とてつもなく長い映画だと感じた。 観終わったあと、何だかスゴイものを観てし…

ジャーマン+雨

「トラウマ」とか「心の傷」とか「癒し」とか「PTSD」とかいう言葉が大流行中であります。ちょっと青少年がらみの事件が起こると、カウンセラーが派遣され「心のケア」を施す。そういう風潮ですよ。でも、この作品の主人公・林よし子なら、そんなもん、…

スリザー

いわば『ボディ・スナッチャー』を徹底的に悪趣味にリメイクしてみましたという風味の作品。 エイリアンに寄生されてグロい変形をするのが最初の二人までで、あとは単にゾンビ化するだけというのは、つまらんと思った。いっそ町民全員を奇形化させたら、もっ…

ダーウィン・アワード

「ダーウィン・アワード」とは「最も愚かな方法で死んだ人に対し、バカな遺伝子を減らしたことへの感謝の気持ちから送られる、実在の賞」だそうである。残念ながらこの作品は、この賞のブラックさ加減の足元にも及ばない、ぬるい湯加減の二流コメディになっ…

ソウ4

毎回、ラストのオチで観客を驚愕させる(もしくは呆れさせる)のが通例、というより、もはやそれが目的と化しているかのような、このシリーズ。今回もやってくれました。一度しか使えない反則ギリギリとも言えるオチですが、まあ、よく思いついたもんだと、…

パンズ・ラビリンス

まるで一昔前の少女漫画のように、主人公の少女が、ひたすら可哀想な目に遭い続けるこの作品。この監督(ギレルモ・デル・トロ)はよほどのサド野郎じゃないかとさえ思ってしまうほどだ。 しかしラストで、なぜ彼女がそれほど辛い体験を重ねなければならなか…

おそいひと

ごく簡単に、この作品のストーリーを紹介すると、主人公の男性が、ある些細なきっかけから精神のバランスを崩し、連続殺人犯になってしまうというものである。語弊を怖れずに言うならば、映画としては、ごくありふれた物語だ。 ただ唯一ユニークと言える点が…

口裂け女

DVDにて鑑賞。本作の見所は、なんといっても“口裂け女”を怪演する水野美紀。あっさり小学生を惨殺する冷酷さと他人に憑依する能力で暴れ回り、完全に主演のサトエリを喰ってます。それにしても、あの有名な台詞「わたし、キレイ?」の新解釈には、なるほ…

ブリッジ

DVDにて鑑賞。特典映像の監督インタビューでは、したり顔して「自殺問題について考えて欲しくて、この作品を制作した」とかなんとか語っていたが、やってることはゲスな盗撮行為同然。「早く飛びこまねえかなあ」とうずうずしながら待っていたであろう監…

犯人に告ぐ

トヨエツはじめ男の顔で見せる映画。善玉も悪玉も実にイイ顔をしている。もちろん演技もすばらしい。特にトヨエツを陰で支える笹野高史が抜群に良い。男くさい映画を観たい人におすすめ。 (白)

転々

借金をチャラにしてもらう条件で、しぶしぶオダギリジョーは三浦友和と吉祥寺から出発して霞ヶ関を目指す。二人が歩むのは再開発から取り残されたような、どこか懐かしい東京のエアポケットのような場所である。このあたりは実にいい。一緒に歩いてみたくな…

クワイエットルームにようこそ

「自分は、そもそもオモロい人間じゃなかった」という(彼女にとっては)衝撃的な事実を突きつけられた時、内田有紀は壊れてしまった。人間、うすうすわかっているのに見て見ないことにしていることをハッキリ言われると、きっと彼女のようにポッキリと心が…

バイオハザード3

内容が、無いよー(部屋中を爆笑しながら転げ回ったあげく、ベランダから転落→頭がパックリ割れる→その日のうちに強引に退院→近所の小学生に頭の割れ目から脳味噌を見せて怖がらせる)。 まあ、それはともかく、本当にどうでもいい映画でした。オチはちょっ…

ボーン・アルティメイタム

ジェイソン・ボーンシリーズ最終章にして最高傑作。般若のような形相で「必見」と申し上げます。 ただ、一点だけ苦言を呈させてもらえば、エンディングの「Extreme Ways」の訳詞があまりにひどい。 そこで僭越ながら僕のオリジナルの訳詞を、この場を借りて…

13/ザメッティ

DVDにて鑑賞。モノクロの寒々しい画面の中で、いずれもイイ顔をした男達が命と金を賭け続ける姿を実にクールに描いており、このタッチは悪くないと思いました。 それにしても、てっきり『カイジ』みたいに知恵を絞って、イカサマやったりして生き残るべく…

ブレードランナー ファイナルカット

かつての文芸坐で『時計仕掛けのオレンジ』との二本立てで観たのが、この作品を劇場で観た最初でした。 あれから恐らく20年あまり経って、再び劇場で観て……まあ陳腐な言いぐさですが感無量でしたね。もうファーストシーンから感動しっぱなし。些細な変更点と…

サイボーグでも大丈夫

自分をサイボーグだと思い込んで、食事をしない少女のために、彼女に惚れた青年が「食事をエネルギーに変換する機械」を作ってあげるというシークエンスに泣けた。「復讐三部作」を撮った人が作ったとは思えない愛らしい佳作。 (白)

ヒミコさん

作品の後半はどんどんカオス度が高まっていき、正直よくわからないことになっていたが、主演の宮川ひろみさんが実にエロかっこよかったので全て許すという気になりました。 (白)

ヒートアイランド

『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』をやりたかったのは、よくわかる。でも主役の若造含む若者チームの演技が下手すぎて冷めた。その分、脇のおじさん達が健闘していたが。 (白)

アドレナリン

DVDにて鑑賞。この作品、きっと作ってる間中、監督はじめスタッフ一同半笑いだったと思いますね。主役のジェイソン・ステイサムもたぶんノリノリで、「白昼堂々、衆人環視の中でセックス? クールじゃーん(爆笑)」みたいな感じで終始撮影に臨んだのでは…

ALWAYS 続・三丁目の夕日

安いファンタジーなんですよ。でもそれが受けることをちゃんと計算づくで作ってる。で、実際受けてる。だからノー・プロブレムってことなんだよなあ(遠い目をしながら)。 (白)