なんと現代ドイツに『あしたのジョー』が転生した！ 「ジョー」にあたるのは、ちょっと凶暴なのが玉にキズの天才ピアニスト少女囚ジェニー。「丹下段平」は、ナチスがらみの暗い過去を持つピアノ教師の婆さん。
この二人が、刑務所を舞台にお互いのエゴをぶつけ合い、感情をむき出し合いながら、コンテストの決勝目指して次第に心を通わせていくワケですよ。ね、これは『ジョー』でしょうが！
そしてジョーがリングの上ではいつも最終的には己の野生に従って、丹下段平が予想もしない戦法をとっていたように、ジェニーもクライマックスの決勝戦で、婆さんの予想のななめ上を行く驚愕の演奏を披露。これが正直ピアノのことなんか全くわからない僕でさえ魂が震える驚くべき超絶技巧！ もう超必見！
「のだめ」がどうとかイイ歳こいて言ってる大きいお子様は、この映画に根性を叩き直してもらえ！
（白）
