VIDEOPHOBIA(2019)

製作国:日本
監督:宮崎大祐
脚本:宮崎大祐
音楽:BAKU
出演:廣田朋菜忍成修吾/芦那すみれ/サヘル・ローズ 他
★★★★☆


自分という他人・他人という自分

本作を観て想起した、フィリップ・K・ディックの小説『暗闇のスキャナー』の主人公である覆面捜査官のフレッドは、麻薬流通経路の捜査のためにボブ・アークターと名乗って、あるヤク中のグループに潜入しているんですが、ある日、上司の命令で自分自身を容疑者として、隠しカメラを駆使して監視するはめになります。当然のことながら、当初は監視している自分とされている自分が同一人物であることを意識していたものの、潜入捜査の過程で摂取した麻薬に脳を侵されつつあった彼は、いつしかアークターをまるで他人であるかのように見なすようになってしまう。

※以下、本作の内容に触れておりますので、鑑賞後にお読みいただくことをお勧めします。

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ストレイ・ドッグ(2018)

製作国:アメリ
監督:カリン・クサマ
脚本:フィル・ヘイ/マット・マンフレディ
音楽:セオドア・シャピロ
出演:ニコール・キッドマン/トビー・ケベル/タチアナ・マズラニー/セバスチャン・スタン 他
★★★☆☆


はぐれ女刑事・暗黒派

ニコール・キッドマンという女優を特別に意識したことはなかった。彼女の出演作品は何本か観たことはあるけれど、作品の良し悪しにかかわらず、彼女のことはさっぱり印象に残っていなかったわけです。

※以下、本作の内容に触れておりますので、鑑賞後にお読みいただくことをお勧めします。

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スパイの妻<劇場版>(2020)

製作国:日本
監督:黒沢清
脚本:濱口竜介/野原位/黒沢清
音楽:長岡亮介
出演:蒼井優高橋一生東出昌大恒松祐里笹野高史 他
★★★★☆


愛と正義と男と女

本作の監督・黒沢清『岸辺の旅』(2015)では失踪していた夫が幽霊となって、また『散歩する侵略者』(2017)では、やはり行方不明になっていた夫が宇宙人に憑依されて、それぞれの妻のもとに帰還するんですが、本作でも、満州へ仕事のために赴いた夫(高橋一生)が「別人」になって妻(蒼井優)の待つ家に帰ってきます。

※以下、本作の内容に触れておりますので、鑑賞後にお読みいただくことをお勧めします。

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鵞鳥湖の夜 (2019)

製作国:中国/フランス
監督:ディアオ・イーナン
脚本:ディアオ・イーナン
音楽:B6
出演:フー・ゴー/グイ・ルンメイ/リャオ・ファン/レジーナ・ワン 他
★★★★☆


出会わない二人

自らも一員だったバイク窃盗団の内輪もめに巻き込まれた結果、警官を殺してしまい、逃亡するはめになった主人公の男(フー・ゴー)が、一人の娼婦(グイ・ルンメイ)と出会うところから、この映画は始まります。

※以下、本作の内容に触れておりますので、鑑賞後にお読みいただくことをお勧めします。

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TENET テネット/ドロステのはてで僕ら

TENET テネット (2020・アメリカ)
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン
音楽:ルートヴィッヒ・ヨーランソン
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン/ロバート・パティンソンエリザベス・デビッキケネス・ブラナー 他
★★☆☆☆

ドロステのはてで僕ら(2020・日本)
監督:山口淳太
原案:上田誠
脚本:上田誠
音楽:滝本晃司
出演:土佐和成/朝倉あき/藤谷理子/石田剛太/本多力 他
★★★★☆

未来のことなんか知らねえよ

頭が悪くなった。
いや、僕をリアルに知っている人々からは「あんたが頭弱いのは昔からですよ?」というツッコミが入るだろうが、それに輪をかけて悪くなったんですよ。

※以下、『TENET テネット』、『ドロステのはてで僕ら』の内容に触れておりますので、それぞれ鑑賞後にお読みいただくことをお勧めします。

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ナイチンゲール(2018)

製作国:オーストラリア/カナダ/アメリ
監督:ジェニファー・ケント
脚本:ジェニファー・ケント
音楽:ジェド・カーゼル
出演:アイスリング・フランシオシ/サム・クラフリン/ベイカリ・ガナンバー/デイモン・ヘリマン 他
★★★★☆


19世紀の「わきまえない女」

「わきまえない女」というのは、ご存知の方も多いでしょうが、東京オリンピックパラリンピック大会組織委員会の会長だった森喜朗氏の発言への反応として、今月の頭にツイッターのトレンドになったりした言葉です。まあ、森氏については、世界で最も本音をポロリしちゃダメな役職のひとつに自分が就いているということがイマイチわかっていなかったという致命的な事実が明らかになったわけなので、クビもやむなしと思う。

※以下、本作の内容に触れておりますので、鑑賞後にお読みいただくことをお勧めします。

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