監督:ポール・シュレイダー
脚本:ポール・シュレイダー
音楽:ロバート・レヴォン・ビーン/ジャンカルロ・ヴルカーノ
出演:オスカー・アイザック/ティファニー・ハディッシュ/タイ・シェリダン/ウィレム・デフォー 他
★★★★☆
観客の意表を突くアンチ・リベンジ・ムービー
本作の主人公(オスカー・アイザック)は、刑務所で10年間服役している間にポーカーやブラックジャックの勝率を高める「カード・カウンティング」という手法を習得し、出所後はカジノを渡り歩いて生活しているギャンブラーである。そんな彼が、軍隊時代の上官であり、同じ罪を犯しながら刑を免れた男・ゴード(ウィレム・デフォー)をカジノで偶然見かけ、さらに彼同様にゴードの部下であり、やはり刑務所に入れられた男の息子・カーク(タイ・シェリダン)に声をかけられて、ゴードへの復讐を持ちかけられる。
……という序盤のあらすじを読んで、あなたはこの先、どんなストーリーが展開すると思うだろう。カークと協力してゴードを何らかの方法でカジノに誘い出し、得意のカード・カウンティングを駆使して、ポーカーだかブラックジャックだかの勝負で、奴の全財産を巻き上げる、そんな痛快な復讐劇になるのでは?と考えても全然おかしくはない。
※以下、本作の内容に触れておりますので、鑑賞後にお読みいただくことをお勧めします。