ボヘミアン・ラプソディ(2018)

製作国:イギリス/アメリ
監督:ブライアン・シンガー
脚本:アンソニー・マクカーテン
音楽:ジョン・オットマン
音楽監修:ベッキーベンサム
エグゼクティブ音楽プロデューサー:ブライアン・メイロジャー・テイラー
出演:ラミ・マレック/ルーシー・ボーイントン/トム・ホランダーマイク・マイヤーズ 他
★★★☆☆


頭を振って、足を踏み鳴らせ

最初に断っておくと、僕は「クイーン」と言えば「空耳アワーでよくネタにされるバンド」および「CMによく楽曲が使われるバンド」という印象しか持っておらず、どう考えてもファンとは言い難い人間なんですが、そんな奴が何故この作品を観たのかといえば、すごくウケてるからです。なんでまたそんなにウケているのか、純粋にその理由が知りたかった。
で、実際に観て感じたのは、これはものすごく「応援上映」に向いている作品だということです。作品の在り方としては『ロッキー・ホラー・ショー』(1975)に限りなく近いのではないかと思った。ただ『ロッキー〜』においては、自然発生的に「応援上映」的な鑑賞スタイルが出来上がり、広まっていったわけですが。本作は、まるで最初から「応援上映」ありきで作られたかのように見える。もちろん制作者側にそのような意識があったわけもなく、「ストーリーの展開ごとに絶妙に歌詞がリンクしているクイーンの曲を挿入する」という音楽の付け方、そしてクライマックスが「ライブ・エイド」のライブ・シーンであることから、期せずしてそうなったということなんでしょう。
要するに一緒に歌ったり、頭を振ったり、足を踏み鳴らしたりしたいという欲望をすごく喚起する映画なので、未見の方は是非「応援上映」回のチケットを取って、存分に楽しむのが最適なのではないか、ということで。