カメラを止めるな!(2018)

製作国:日本
監督:上田慎一郎
脚本:上田慎一郎
音楽:永井カイル
出演:濱津隆之真魚しゅはまはるみ/長屋和彰/秋山ゆずき 他
★★★★★


それはともかく『スピード』の話をしよう

せっかく見に来ていただいたあなたにこんなことを言うのは全くもって恐縮なんですが、もしもあなたがまだ本作を観ていないのならば、あなたが今すべきなのは、こんなろくでもないクソブログを読むことではなく、ここで最寄りの上映館をチェックし、できることなら席を予約して、一刻も早く本作を観に行く手はずを整えることです。その後は本作に関する情報をできるだけ遮断してください。できれば客席に着くまで、この作品については日本映画だということ以外は何も知らないくらいの状態を保つことができたらベスト。あとは黙ってスクリーン上に生起する出来事に目を凝らし続けていれば自動的に「面白さしかない」という至福のひと時が過ごせること間違いなしと言わせていただきます。以上です。


と、これだけで終わらせるのも素っ気なさすぎるかと思うので、代わりに『スピード』の話を書きたいと思います。
「えー? 『スピード』って何ー?」とか鼻水たらしながらほざくキッズの方も今やいるかと思いますが、いちいち説明するのも面倒くさいので詳しいことは各自調べていただくとして、ざっくり言うとキアヌ・リーブス主演のアクション映画です。でも人によっては桜庭和志の入場曲の流用元と言った方が通じるかもしれない。まあ正確に言うとあれはパート2で使われてるんですけど。いや、そんなこともどうでもいい。でも、あの曲のPVは面白すぎるので、せっかくなんで貼っておきます。



それで『スピード』本編の話に戻りますけど、いろいろあってキアヌ・リーブスが頭のいかれた爆弾魔であるところのデニス・ホッパーに逆恨みされた挙げ句、爆弾が仕掛けられたバスに乗り込むことになるんですが、その爆弾というのが、バスの速度が80km/h以下になると爆発するという厄介極まりない代物。しかもちょうど通勤ラッシュの時間帯だったりするもんで、大事故一歩手前の交通トラブルをガンガン引き起こしつつ、とにかくバスを走らせ続けなければならなくなるという展開になります。
そんな中、運転手の代わりにバスを運転させられる羽目になるサンドラ・ブロックをはじめとする、たまたまそのバスに乗り合わせた乗客たちは、はじめはキアヌに半ば強制されてしぶしぶ協力するんですけど、度重なる危機を乗り越えていくうちに徐々にチームワークみたいなものが生まれてくる。「俺たちが力を合わせれば、このバスは停まらないぜ!」みたいな連帯感が醸成されてくるんですね。はっきり言ってそんなに大した作品というわけでもないけど、僕がこの映画を好きなのはこの部分があるからです。
で、この『スピード』における「バス」を「映画」に置き換えると『カメラを止めるな!』になるんですよ、と。だから僕は本作も好きなんですよ、と。まあ、それだけは言いたかったわけです。以上です。