ザ・レイド GOKUDO(2013)

製作国:インドネシア
監督:ギャレス・エヴァンス
脚本:ギャレス・エヴァンス
出演:イコ・ウワイス/アリフィン・プトラ/ヤヤン・ルヒアン/松田龍平 他
初公開年月:2014/11/22
★★★☆☆


長すぎるけど、ところどころ面白い

何しろ観たのが去年の12月30日だったので、内容はよく覚えていないんだが、とにかく期待していたほど面白くなかったが、この監督の次作は是非観てみたいという印象は持った。
本作の欠点としては、とにかくやりたいことを盛り込みすぎているということに尽きる(そのために上映時間がここまで長くなってしまったんだろう)。この監督がどんな人物なのかは全然知らないが、日本のヤクザ映画と香港の「黒社会もの」にかなりインスパイアされていることは伝わってくるし、前作を超える、誰もやったことのないようなアクション・シークエンスを撮りたいという熱意も感じられる。しかし惜しいかな、ネタの交通整理に失敗しており、その結果、『インファナル・アフェア』と『アウトレイジ』と『マトリックス・リローデッド』を一本の作品内でやったらこうなりました、というムチャクチャ混乱した印象を与える映画になってしまっているのである。
しかし、ヤヤン・ルヒアン扮する、ホームレス風の小汚い風体ながら超凄腕の殺し屋・プラコソとか、「ハンマー・ガール」とか「ベースボール・バットマン」とか、ムダにキャラが立った登場人物たちは魅力的だし、前作では見られなかったカー・アクション(それこそ『マトリックス・リローデッド』の高速道路上のアクションシーンをCG無しでやっているレベル)には興奮させられたし、才能あるのはもうわかったから(そして『ザ・レイド』はもういいから)、なんか全く別の作品を見せてほしいなあと思う次第である。しかしラストシーンはパート3を匂わせる感じだったけど。