MEG ザ・モンスター(2018)

製作国:アメリ
監督:ジョン・タートルトーブ
脚本:ディーン・ジョーガリス/ジョン・ホーバー/エリック・ホーバー
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演:ジェイソン・ステイサムリー・ビンビンレイン・ウィルソンルビー・ローズ 他
★★★☆☆


これは良い「午後ロー」即戦力

その日も僕はいろいろあって気分が鬱々としておりまして、ここは一発、景気よく人がめちゃめちゃサメに喰われて死ぬ映画でも観て憂さ晴らしをしようと思い立ち、この作品を観に行ったわけです。
結論から言うと、期待していたほど人は大量には死にませんでしたが、まあまあ退屈せずに観られました。
というのも、この作品、とにかく「ちょうど良い」感じなんですよ。いわゆる「サメ映画」定番のストーリーに、決して意外過ぎないツイストを加え、死ぬべき人間はちゃんと死ぬ。でも残酷さは控えめだし、適度に笑えるシーンも散りばめられている。うーん、ちょうど良い。
ただ、テロリストや犯罪者を相手にするのと全く同様に「とにかく殺せば全て解決だろ!」という姿勢でメガロドンに挑む主演のステイサムだけが、どうにもやりすぎ感が否めないし、特にクライマックスにおいては、まさかの『バキ外伝 疵面―スカーフェイス―』での花山薫が巨大ザメ相手に素手ゴロを挑んだ場面を彷彿させるというかマンマの感じになっていて「いくらサメ映画だからってデタラメすぎるだろ!」とさえ思わされたんですが、よく考えたらステイサムはこういうのが平常運転なんで、結局それも込みで全てが「何かちょうど良いな〜」というところに落ち着いた次第です。
そんなわけで、この映画、会社を休んだ平日の昼下がりに缶ビールでも飲みながらぼんやり見るのにピッタリな番組としての評価が定着した感のある「午後のロードショー」で放映されるのには、まさにうってつけというか、むしろ即戦力とさえ言えると思います。ところどころにある、テンポを悪くしてるシーンをバッサリ切れば、「午後ロー」の実質放映時間である1時間30分くらいに収めるのも全然難しくないだろうし、テレ東の担当者の方には是非検討してほしいところです。