宇宙人ポール(2010)

製作国:アメリ
監督:グレッグ・モットーラ
脚本:サイモン・ペッグニック・フロスト
音楽:デヴィッド・アーノルド
出演:サイモン・ペッグニック・フロストジェイソン・ベイトマン 他
初公開年月:2011/12/23
★★★★☆


率直にお薦めしたい一本

この映画に関しては、何かいろいろ書くだけヤボなので、とにかく観てくださいと言っておきます。特にSF映画がお好きな方ならば、近年稀な、ほとんど退屈することのない104分間を過ごせるだろうと思います。
(以下、蛇足)
さて、いきなりですが、僕たちは「自分は○○である」という自己規定を、意識的にしろ無意識的にしろ、しているんじゃないかと思うわけです。そして、それは自我を守ると同時に自分を縛ってもいるんじゃないか。平たく言うと「俺はどうせ○○だから…」「私は所詮○○だから…」という風に、何かをしない/できない理由にしちゃっているんではないか。
本作の主人公コンビもポールに出会った時に「どうせ自分らは単なるキモオタだから宇宙人を助けるなんて大それたことはできない」って尻込みします(まあ当然の反応なんですが)。それに対してポールは「たまには冒険しろよ」と軽く言うんですね。
この「たまには冒険してみる」というのが、実はこの映画の裏テーマなんじゃないかと僕には思えます。自分を100%変えることは不可能ですが、行動を少し変えてみるくらいのことはできる。それによって思わぬ自分を、新しい世界を発見することができるかもしれないよ?…というメッセージが本作には込められているんではないかと。
もちろん、第一義的にはゲラゲラ笑って腹筋を鍛えられる作品なんですが、そういう見方もできるよということで。