ハンナ(2011)

製作国:アメリ
監督:ジョー・ライト
脚本:セス・ロクヘッド/デヴィッド・ファー
音楽:ケミカル・ブラザーズ
出演:シアーシャ・ローナンエリック・バナケイト・ブランシェット 他
初公開年月:2011/8/27
★★☆☆☆


つかみだけはOK

「元CIA工作員の父に、幼い頃から殺人テクニックを叩き込まれた16歳の少女」が主人公の映画だと聞いたら、あなたはどんな内容を想像しますか?
一見か弱い平凡な少女にしか見えない主人公が、次々に襲いかかる暗殺者たちをCIA仕込みの格闘術でバッタバッタとなぎ倒し、目にもとまらぬ拳銃の速射で撃ち倒し、ゴルゴ13も顔負けの超望遠射撃で撃退し、手持ちの道具で作った即席爆弾で吹き飛ばす! そして予想外の奇策を用いて、CIA本部への潜入に成功した主人公は、ついに幼い頃からターゲットだと教え込まれてきた敵と相対する……!
そんな、「少女版ボーン・アイデンティティー」とも呼ぶべき燃える内容を想像したあなたには、残念なお知らせがあります。
この作品には、上記のようなシーンは全くと言っていいほどありません。
音楽というものを、概念としてしか知らなかった主人公が、外の世界に出て、初めて音楽を聴き、心を揺り動かされるという側面に重心を置いたストーリーで、「アクション映画」を期待して観に行くと裏切られます。
一言で言うと、ケミカル・ブラザーズのPVみたいな映画です。
あんまりおすすめしません。