フリージア


僕が愛読する数少ないマンガのひとつを、こんなにもつまんなく映画化してくれた人として「熊切和嘉」という監督の名前は、僕の小さな胸に刻まれました。
何が問題かって、原作読んでない人には不親切、原作読んでる人間には不満が蓄積、と万人によろしくない映画に仕上がってしまっているのだ。
せっかく「敵討ち法」という魅力的な設定があるんだから、そっちに焦点を当てた脚本にできなかったものか。原作でも明らかにされていない主人公の出自なんざ、この際横に置いといて、敵を討つ側、討たれる側の相克のドラマに絞った方が良かったんじゃないか?(白)