インスタント沼

麻生久美子だけ見ていれば幸せです

監督:三木聡
脚本:三木聡
音楽:坂口修
出演:麻生久美子風間杜夫加瀬亮 他
ストーリー:担当していた雑誌が廃刊になり、男にもフラれ、人生ドロ沼状態の沈丁花ハナメ(麻生久美子)は、ひょんなことから今まで全く知らなかった実の父親の存在を知る。その男は骨董屋を営む“電球”(風間杜夫)と名乗る奇妙なオヤジだった……。


全編にわたって麻生久美子が出ずっぱりであり、彼女が大好物な僕としては、それだけで十分! と終わらせてもいいのだが、どうしようもなく不満な点もあるのだった。
それは、ずばり言って「おサレ要素」(『闇金ウシジマくん』的表記)である。「おサレ要素」は、麻生久美子の衣装や、彼女が開く骨董屋をはじめ、あらゆる場面に、空気中に浮遊する無数のウイルスのごとくはびこっており、僕をムカつかせた。
何か幼児期に問題があったのではないかと疑いたくなるほどに、僕の「おサレなものへの憎悪」は根深いものがあるのである。それが障害となって、いまいち楽しめなかった。心が狭い僕を許してよ、久美子。