ウォッチメン

Dr.マンハッタンが神すぎる件

監督:ザック・スナイダー
脚本:デヴィッド・ヘイター/アレックス・ツェー
音楽:タイラー・ベイツ
出演:ジャッキー・アール・ヘイリービリー・クラダップジェフリー・ディーン・モーガン 他
ストーリー:未だにニクソン大統領が権力を振るい、ソ連との冷戦状態にある1985年のアメリカ。ある日、エドワード・ブレイク(ジェフリー・ディーン・モーガン)という名の男が、ニューヨークの高層マンションから突き落とされて殺された。彼は、かつて「ウォッチメン」と呼ばれたスーパーヒーローのグループに属して「コメディアン」と名乗って活躍していた男だった。やはり「ウォッチメン」の一員だった「ロールシャッハ」(ジャッキー・アール・ヘイリー)は、この事件の背後に陰謀の存在を察知し、独自に調べ始めるのだが……。


面白いことは面白いのだが、結局のところ、この作品の大枠のストーリーは、かの名作SFドラマ『アウター・リミッツ』の一エピソード「ゆがめられた世界統一」と同様のシンプルなアイデアに依拠したものであり、それに対して上映時間が長すぎる。
あとDr.マンハッタン(ビリー・クラダップ)が万能すぎる。彼さえいれば●●●●●●●●が仕組んだような極端な計画を実行せずとも、もろもろの問題を解決することは可能だったのではないか、という「それを言っちゃあ、おしまいよ」的な無粋な疑問を抱いてしまうのも事実。
しかし、最後の最後まで、自分なりの「正義」を貫く「ロールシャッハ」には心底しびれた。この作品が嫌いになれないのは、9割方、彼の魅力の故である。