純喫茶磯辺

もっこが心配で夜も眠れません

磯辺裕次郎宮迫博之)は、8年前に妻と離婚して以来、高校生の一人娘・咲子(仲里依紗)との2人暮らし。無気力な毎日を送っていた裕次郎だったが、父親が急死して多額の遺産が舞い込み、偶然入った喫茶店でマスターと美女がイチャつく姿を目撃したのをきっかけに、喫茶店を始めることを思いつく。そして、反対する咲子を無視して、近所の商店街に「純喫茶磯辺」をオープンしてしまう。初めは客はサッパリ入らなかったが、ある日、素子(麻生久美子)という美女がバイトに雇われて以来、素子目当ての客が増え、店内は常連客で賑やかになっていく……。


どうも何を考えているのか、いまいちつかめないし、ともするとむかつくこともあるけれど、間違いなく可愛いという女性は、実際にいる(心当たりアリ)。この映画で麻生久美子が演じる素子(愛称:もっこ)こそが、まさにそのタイプである。意識しているのか、していないのか不明だが何気に無神経な言動をしたり、元彼に自宅の前でぶん殴られたり(これまで付き合った彼氏全員に殴られているという設定)、常連客(しかもダンカン)と誘われるままにやっちゃって「私、ヤリマンなんです」と告白したり……、宮迫ならずとも翻弄されまくること間違いなし。/本来ならば、宮迫と仲里依紗の父娘関係を描くのがメインの作品なのだが、もっこの存在があまりにも強烈なので、はっきり言って、僕は彼女のことしか印象にない。/確かに脳内真空状態の人を演らせると現状では日本一なのではないかと思われる宮迫も、「全日本唇とんがらせ選手権」が開催されれば絶対優勝できると確信できるほどに唇をとんがらせた顔がキュートすぎる仲里依紗も、それぞれ好演しているのだが、もっこの破壊力には敵わなかったのである。/もっこは、ラストでは何故か妊婦姿でパチンコ屋から出てくる。妊娠中にパチンコなんかしてていいのか。今後も心配だよ〜、もっこぉ〜(泣)。