サスペリア(2018)

製作国:イタリア/アメリ
監督:ルカ・グァダニーノ
脚本:デヴィッド・カイガニック
オリジナル脚本:ダリオ・アルジェント/ダリア・ニコロディ
音楽:トム・ヨーク
出演:ダコタ・ジョンソンティルダ・スウィントン/ミア・ゴス/クロエ・グレース・モレッツジェシカ・ハーパー 他
★★★☆☆


ホラー映画版「ガラスの仮面

1977年、ベルリンにある「つきかげ・ダンス・カンパニー」に、アメリカからオーディションを受けにやってきた北島マヤダコタ・ジョンソン)。振付師の月影千草ティルダ・スウィントン)は彼女の圧倒的な才能を見抜き、入団を許可する。以後、月影先生の指導の下、さらに才能を開花させたマヤは、ついに「紅天女」…じゃなかった「紅魔女」の主役をゲット。そして本番では完全に魔女と化して、カンパニー全員を屈服させるのであった…。
いったい何を書いているのかさっぱり理解できない人もいるでしょうが、こういう話だったんだから仕方がない。「サスペリア」観に行ったら「ガラスの仮面」だったということなんですが、しかし何故こういうリメイク作となったのか、僕なりには理解できる気がするんです。
演劇にしろ舞踏にしろ、パフォーマーは現実に存在しないもの(者/物)を自らの肉体で表現する才能が要求されるものだと思うんですが、本作に登場する舞踏団の真の目的を考えれば、その才能に長けた人物を求めることは理にかなっているわけです。ただ、選ばれたその人物が予想を遥かに(斜め上に)超えて凄すぎた、というオチに持っていったその理由については、これは正直申し上げてさっぱりわからんと言うしかない。このオチ含め、怖いか怖くないかで言えば全然怖くないんですが、なかなか興味深いところもあり、怖くないからつまらんと容易に切り捨てることもできない。どうにも困惑させられた映画でした。